Vol.57「瞑想と対話」
近年、瞑想を取り入れたマインドフルネスの実践は、ビジネスパーソンの間で随分拡がってきた印象があります。書店でマインドフルネスを冠する書籍も多く見かけます。
DODでも昨年11月に「マインドフルリーダーシップ: 忙しいビジネスパーソンのためのマインドフルネス実践法」を開催し、多くの方にご参加いただきました。
しかし、まだまだ巷では、瞑想というとどうしてもスピリチュアルや宗教を連想してしまい、強い抵抗感があるように思います。前述のイベントに参加された方の中にも、マインドフルネスはよくても、瞑想と言われると抵抗感を感じる方もいらっしゃいました。
実は、私自身、長年数多くの瞑想法に取り組んできました。セミナー、イベントはもちろん、多くの書籍にも触れ、自らで実践し、今でも試行錯誤しています。
企業で働いているときにもよく活用していました。思考が働かなかったり、疲れが溜まっていたり、気持ちを切り替えたい時には、カフェや人がいない場所へ行って、ほんの少しの時間でも瞑想してスイッチを切り替えることも度々。フリーになってからも、不定期ながら朝夕2回程度は行っています。
様々な瞑想方法が存在しますが、大事なのは、目的やそのときの状態に合ったやり方を選び、継続することです。継続するプロセスで、自らの変化や気づき、その効用に気づいていくでしょう。
私の場合、ビジネスパーソンとしての瞑想の効用は、主に下記3つでした。
・頭が働かないとき、日常のノイズをリセットする
・感情を鎮めて、リラックスする
・精神を集中する
実に当たり前のことですが、瞑想を一つのきっかけとして捉えるならば簡単です。ほんの1分の瞑想で、その後の仕事のパフォーマンスや成果が変わることさえあります。
それは日々の自分との対話でもあります。心身のバランスを取る上でも大切です。瞑想のプロセスを通して、自分の身体状況や精神状態に気づいたりするだけでなく、内なる自己と対話を交わしたりします。
ただでさえ中腰の姿勢やデスクワークの多い現代人は、呼吸が浅いと良く言われます。そんなときは少し環境を変えて、深い呼吸を意図して行うだけでも瞑想になります。
時代の価値観や文化そのものが変化していく中で、マインドフルネスのような新しくも古来の考え方に由来する本質的な手法が今後も増えていくかもしれません。
DODでは、様々なアプローチを取り上げて、一人ひとりの実践につながるようなイベントを今後も開催していきたいと考えております。
次号もお楽しみに!!
(DODパートナー:坂本 敬行)