コラム vol.129「その聞き方、違反切符を切られるかも!」

誰かの困りごとをきいているとき、ついつい聞き手がやってしまいがちなことをいくつか考え、それを車に乗っている状況に例えてみました。

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●一発免停レベル 
「それはキミが悪いよ」
いきなり話し手を否定する。
話す人がすぐに心を閉ざしてしまう。

●追い越し運転
「だったら〇〇〇すれば」
「〇〇さんは△△だから、気にしてもしょうがないよ」
相手の心情を無視して、いきなりアドバイスする。考え・解釈を押しつける。
話している方は、(いや、そうかもしれないけどさ…)となってしまう。

●煽り運転
「それいつのこと?なんでそこに行ったの?なんでそんなこと言ったの?」
尋問、詰問するかのごとく質問しまくる。
(あれ?私が悪いのか?)となり、話し手は言い訳モードに入ってしまう。

●幅寄せ運転
「あなたはどうなの?あなたはどうしたいの?あなた次第だよ?」
話し手の話を十分に聞く前に、本人の意思や意図を問いまくる。
(いや、そうなんだけど、それがわかんないからこうして話してるんだよね…)となる。

●違う道に誘導する
「あー、あるあるそういうこと。○○○ってことでしょ!そういうときってさー、△△だよねー」
話し手の言いたいことと別の方向に話を持っていく。
(いや、そうじゃないんだけど…)となってしまう。

●ハンドルを奪う
「わかるー。こないだ私も〇〇〇って言われてさー…、で、△△になってさー…」
話し手の話を、いつの間にか自分の話にすり替える。
(あー、えーっと、私の話は…あっ、うん、そうだねえ…)と、いつの間にか話し手と聞き手が入れ替わってしまう。

●なんかだ遠い
「へーそうなんだー」「ふーん」
聞いているんだけど、運転席とサードシートに座ってるみたいに、なんか遠い。
(この話しないほうがよかったかな…やっぱやめておこう…)となる。

●ガス欠
そもそも聞く気がない。聞いていない。

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その他にも聞き手がやってしまいがちなことはまだまだありそうですが、ここに書いたことは、意外とよく目撃している気がします。
油断をしていると、自分がやってしまうこともあります。
仕事で気を張っているときよりも、意外と身近な家族や、親しい友人に対して、やってしまっているかもしれません。

本来、理想の聴き方としては、相手が運転している横で、助手席に座ってうんうんと聴いている感じがいいのではと思っています。
追い越さないし、邪魔もしない。圧もかけない。
その人が自分で運転して進むのを、同じ景色を見ながら、隣に座ってただ一緒について行く。
運転する人が話していれば耳を傾ける。意見を聞かれれば答える。
ときには共に沈黙を味わう。

そんな聴き方ができたら、これまでより一段と深く豊かな関係性に変わっていくのではないかと思います。

さて。この夏、そんな自分の聞き方を見直し、よりよい聴き方を身につけていくためにピッタリの『LISTEN』という書籍が翻訳され発売されました。
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(DODパートナー 大前みどり )