Vol.85「最近の若手」

ベテランから見ると、今の若い人のコミュニケーションはイケてないようです。

私もそう思えるところはありますし、若手向けの研修をやっていてそう感じるところもあります。

ある会社の新人たちが指導してくれた先輩への意見として、人事に対して言っていたそうです。

「自分に対する対応がいい加減」
「ハッキリ言って放任主義!」
「否定しかしない」

こういう若手を非難したいベテランの気持ちもわかりますが、そう言いたい若手の気持ちもわからなくはありません。

彼らの言葉は素直な気持ちなのでしょう。
でも、それは事実とは少し違うのではないかと思うのです。

「いい加減」なのは全てではないと思います。
「放任主義」というほど、放任ではなかったはず。
「否定しかしない」ことはなく、肯定よりも否定のほうが印象に残っているのでしょう。

つまり、正確に表現できていないのではないかな、と私は思います。

言い過ぎ。
表現不足。

そういうことではないかと。

一部を取り上げてことさらに大げさに表現してしまう。
そこに若さがあるのだなぁ。

そこを非難する大人ではなく、見守りつつ、いい方向に導ける大人でありたいものです。

(DODパートナー:中川繁勝)