【レポート】6/29 ワールド・カフェのつくりかた

●タイトル: ワールド・カフェ・ファシリテーター養成1Dayコース「ワールド・カフェのつくりかた」
●主催: ダイナミクス・オブ・ダイアログLLP
●日時: 2013年6月29日(日) 10:00~18:00
●場所: 新宿文化センター4F 第3会議室
●参加人数: 参加者 13名
●ファシリテーター: 中川繁勝(ダイナミクス・オブ・ダイアログLLP パートナー)

参加者の様子

今日は全部で13名の方が参加してくださいました。
まずは、参加者お一人ずつ、自己紹介をして頂きました。今日の集まった方々にどのような背景があるかをシェアすることで、お互いの距離がグッと近づいたように感じました。
特に、本日の参加者は、一般企業の方はどちらかというと少なく、医療関係者や大学職員などが多い集まりとなっています。地域との関わりが深く、地域づくりに活用したいという希望も聞かれました。
また、「自己流でやったことはあるが基礎から学びたい」、「一度体験した事はあるけれど主催する立場になったため、きちんと学びたいと思い参加した」という声もいつもより多かったように感じます。

何が知りたい?

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まず、今日一番知りたい事は何か?について、自分自身に問いかける時間を設けて、ポストイットに書いてもらいましたが、思ったよりもたくさんの質問が出ました。
特にファシリテーターが印象的だったのは、「ワールド・カフェ」を開催することで、結論を導きだせるところまで達成できるのか?という質問が多かった事です。
それだけ現場では結果を求められるということかもしれませんが、ワールド・カフェは、あくまでも一つのツールであり、ワールド・カフェを開催すること自体が目的ではない、ということをはじめ、いくつかのやってしまいがちな勘違いについて確認しました。

対話ってなんだろう?

本日、初めての問いは「対話ってなんだろう?」です。
約13分×3ラウンドのワールド・カフェを体験した後、
「やってみての感想は何ですか?感じた事は何ですか?」
「ご自身に何か変化はありましたか?」
「今振り返ってみて、印象に残っている言葉、ハッとした言葉はありますか?」
「自分なりに納得感の高い答えは何ですか?」
等々、テーブルでシェアして頂きました。
(参加者からの感想)
・たくさんの意見をもらってますますわからなくなった。関係性、変化が大切になってくるのかな?と感じた。
・共通のルールと目的と関心が大切。役割を外して対話する事が大切。
・自分が見えていなかったものに気づいて、深めてくれるもの。
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対話と会話の違いとは?

対話って何か?ということは、それぞれ考え方に違いもありますが、対話と会話が何が違うのか?について確認しました。
「対話」とは、人が物事やそれぞれの立場を理解したりわかったことを行動に移したり、それらのきっかけになるような「創造的なコミュニケーション」であり、「会話」通常のおしゃべり、情報交換ではないか。改めて、ワールド・カフェの捉え方や活用についてイメージしました。
一通り体験をしていただいた後に、ワールド・カフェのストーリーとガイドラインなど基本的なガイダンスを行いました。
さらに、ワールド・カフェの7つの原理について一つ一つ確認しながら説明しました。

問いの探求

午後は、ワールド・カフェの目的と問いの探求です。
参加者一人一人が、自分がどのような場で何を目的としているのか、
ワールド・カフェで一体何を成し遂げようとしているのかを丁寧にシェアしながら、お互いに確認する中で進めていきました。
また、企画シートを活用し、お互いに目的に沿った内容になっているのかどうかをチェックしあう時間を設けました。
他の参加者の意見を参考にしながら、内容を修正する作業の中で、参加者同士たくさんの気づきがあったようです。
参加者のみなさんからは、
・ファシリテーターは、広い視野を持つことが必要なため外部の人間の方が適しているのでは?
・組織の中の細かい部分は組織の人間にしかわからないため、組織の中で広い視野を持つファシリテーターをしっかり育てることが不可欠
というようなご意見が出ていました。

ファシリテーターを考える

次に、ファシリテーターのあり方について対話してもらい、ワールド・カフェにおける理想的なファシリテーターとは?を探求しました。その中では「話さない人がいる場合はどうしたらいい?」という不安を隠せない質問も現れ、様々な意見を交わしながら自分なりの答えを探っていただきました。

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最後に、「参加者がそれぞれファシリテーターをするならば」という設定で、プチワーク。
ドキドキしながらも笑顔でチャレンジしていました。それぞれの個性がとびだしていました。その後、相互フィードバックをしていただくことで、お互いに参考になる意見をお持ち帰りいただけたことと思います。
とてもよい雰囲気で和気あいあいと意見交換されていました。

おわりに

今回の参加者は、具体的にワールド・カフェの開催の場を見据えて(予定して)参加されている方が多かったようです。
途中から合流したDODパートナーの折口みゆきも交え、実践現場での事例やノウハウを共有しながら、参加者それぞれのワールド・カフェの場を思い描いていたようです。
(DOD 松野薫)