【レポート】3/8 ワールド・カフェのつくりかた(ファシリテーター養成講座)

開催概要

●タイトル: 3/8(土)ワールドカフェ・ファシリテーター養成1Dayコース 「ワールド・カフェのつくりかた」
●主催: ダイナミクス・オブ・ダイアログLLP
●日時: 2014年3月8日(土)10:00~18:00
●場所: 新宿文化センター第4会議室
●参加人数: 参加者 14名 スタッフ3名
●ファシリテーター: 中川繁勝(ダイナミクス・オブ・ダイアログLLPパートナー)

当日の様子

●オリエンテーション&自己紹介
まずは今日1日を一緒に過ごすメンバー同士、自己紹介からスタートです。
・名前、ニックネーム
・今の正直な気持ち
・なぜワールドカフェ?
・最近の嬉しかったこと・楽しかったこと
をグループごとに共有しました。初めて会う人同士、ちょっとずつ打ち解けていく時間です。
●ワールドカフェ体験
ワークショップスタイルで進める「ワールドカフェのつくりかた」、続いてワールドカフェ体験です。参加者14名中、ワールドカフェを経験したことがある方は3人!
進め方やカフェエチケットの説明の後、「なぜ対話が求められるのでしょうか?」というい問いでの対話がスタート。みなさん初めてとは思えないほど、1ラウンド目から真剣な話し合いが行われていました。
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2ラウンド目では別々のテーブルの話がつながり、部屋全体の声のボリュームがUP。3ラウンド目に元のテーブルに戻ったときには、それぞれ他のテーブルで話した収穫を、熱心に共有されていました。
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全体共有では、様々な気づきを共有。
・いかに相手の立場になれるかが大切
・家族に対して対話を意識的にしているか?と考えると、できてないなと感じた。
・対話をしないと、「言葉」の下にある「価値観」が伝わらない。そこを理解する必要があるんだと実感した。
・対話をするというのは、よりよく生きること。お互いの価値観が違うとき、コミュニケーションを通して共有していくことが大切。それをしていくことが、よりよく生きることにつながるのではないか。
と最後は哲学的な話にたどり着きました。
ワールドカフェを体験してみて気づいたこととしては、下記のような声があがっていました。
・あっという間。一人で考えていると気づけないことや具体的に言葉にできなかったことが、話をしていく中で形が見えたり絵にしていくことができる。
・他の人の話をもっと聴きたくなる。発見があり、話が深まり、安心できる空間が生まれていた。触発されて自分も話したくなった。
・同じテーマなのに、テーブルによって話の広がりがこんなに違うのかと最初思ったけど、最後には結局同じことが共有されていたと思う。入り方が違っても行き着くところが同じだと感じた。
・結論を出すというのは一つの成果だけど、プロセスの中で共感が生まれることが意味のあることなんだと思った。ぺンとか付箋とか、話すことが苦手な人も、いろいろな参加の仕方ができる。
●ワールドカフェとは?                               
昼食をはさんで、午後はワールドカフェについての解説と、おもてなしの心をどう表現するかという場づくりの事例紹介です。続いて、ワールドカフェの効果やワールドカフェが適さないケースを解説。
ここで質問タイム。たくさんの質問をいただきました。
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質問には、実際の経験からファシリテーターとスタッフがしっかりお答えしました。
●ワールドカフェを企画する
続いては企画シートをもとに、参加者のみなさんそれぞれのケースでの企画を行いました。ここで重要なのは、ワールドカフェを開催する「目的」です。ワールドカフェはあくまでも手法なので、なんのためにその手法を用いたいのかを明確にし、本当にその手法が適切なのかを判断んする必要があります。様々な組織や地域の現状や抱えている問題から、なぜワールドカフェなのかを検討します。
続いて、その目的にあった問いを考えました。主催者や企画側がどれだけ意図を持って問いを考えたとしても、参加者の方がその意図を汲んでくれるわけではありません。考えた問いの案を対話をしながらブラッシュアップしました。
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ワールドカフェの中で一番多く聞かれるのが、問いのつくりかたと、最後の全体共有のしかた。これまで私たちが実践の現場で行ってきた様々な方法を紹介しながら、たとえば研修の中でどのようにワールドカフェを取り込んでいくとよいのかお伝えしました。
●ファシリテーターにとって大切なこと
ワールドカフェは事前準備と同様に、当日の場の安心安全を確保することが大切です。参加者の方がリラックスして、自由に意見をいいあえる雰囲気をつくるために、どのように進めていくとよいかについて意見を出し合いました。
●参加者の感想(抜粋)
・体験してみなければわからない気づきを多く得られました。発散するだけの手法だと思っていましたが、収束にもうまくつなげられそうだと感じました。
・目からウロコでした。印象的だったのは、自分のつくった「問い」に対して、グループのメンバーが多様な面からアイデアを出してくれたことです。最後にはお互いすごい満足感で終われた気がします。発見、気づき、学びの多い1日で脳が喜んでいます!
・3ラウンドで、参加メンバー同士のつながりが深くなることや、話をする、話を聞く、書く、という動作の中で、自分の考えがまとまったり、深まったり、新たな発見があり、その結果満足度
が高まるというプロセスを体験できた。
・ワールドカフェを運営、企画、実施する際のポイントと注意点がよくわかった。特に問いのたてかたと、スタートしたら場にまかせる勇気について。
・ワールドカフェ導入にあたっての会社の抵抗について相談したら、しっかりと答えていただけて参考になりました。
・「問い」の作り方について、特に気づきがありました。一人で考えると、つい誘導的な質問をつくりがちなことに気づけました。
(文責: DOD 大前みどり)