コラム vol.119「考えなくてもそれをしている状態に」

昨年の12月にリフレクションダイアリー開発ワークショップを開催しました。

レゴ(R)・シリアスプレイ(R)を日本で展開する第一人者の蓮沼孝さんと、リフレクションカード(R)開発者の中島久樹さん、リフレクションダイアリー企画者の八住敦之さんとのコラボです。

当日は、まずレゴ・シリアスプレイで、2019年に自分が取り組みたいテーマを明らかにした上で、リフレクションカードを使ってそのテーマについて深堀りしていきました。

さらに、その後半年間にわたって「リフレクションダイアリー」を使って自分らしいリフレクションの習慣を身につけ、実行力を高めていくというのがこの企画の主旨です。

今年に入ってから、私自身もモニターとして「リフレクションダイアリー」でのリフレクションを行っています。
今のところ始めて9週目ですが、少しずつ「やらないと落ち着かない」程度に習慣化してきました。

そこで気づいたのですが、ダイアリーにそのときのリフレクション内容を書き出しても、その書き出したことをすぐまた忘れてしまうので、それをまた見返す必要があるということです。
そうやって繰り返し見返していると、そのことを「覚えている」状態から、それが「当たり前だと思っている」状態へ、そして「考えなくてもそれをしている」状態に、変質していくのだろうなあという気がしています。

そこで、その気づきを、さっそく自分のこれまでの学びに応用しようと思い立ちました。

まずは直近で、昨年修了した大学院での2年間の学び。
大学院はレポートや論文などのアウトプットが多いので、自分が書いたものをざーっと振り返ってみました。
すると、笑えるほどに多くのことを忘れているし、定着していない。実践に活かされていない。
これまで何百と受けてきた研修のほとんどがそうだと思うとくらくらします(苦笑)

本当に必要なことは、必ず覚えられるという意見もありますが、、、あまり悠長なことは言ってられません。
人生100年時代といいながらも、持ち時間はちゃくちゃくと減っていきます。
これから新しいことをするにしても、これまでの経験を活かしてさらに発展させていくにしても、自分の中にある「眠っている知恵の素」を目覚めさせてあげたほうが、効率も、厚みも、深みも、より得られるのではないかと思います。

もちろんこれは、学びに限ったことだけでなく、きっと生きてきたなかの経験すべてにあてはまること。
「やりっぱなし」にするのではなく、ほんの少しでもリフレクション(ふりかえる)習慣をつけて、それを次の行動へ活かしていく。
「考えなくてもそれをしている」状態に、より近づいていきたいと思っているこの頃です。

(DODパートナー 大前みどり )