9/16(土)~17(日)オンライン開催 ソクラティク・ダイアローグ(進行役:松川えり氏)
ネオ・ソクラティク・ダイアローグ(NSD)とは、1つのテーマについて参加者が自分たちで問いを立て、自らの経験に基づいて時間をかけて話し合いながら、みなが合意できる答えを導き出す哲学対話ワークショップです。5~8名の参加者で、標準的には2日半時間をかけます。
NSDの基本的な考え方を示したのは、ドイツの哲学者レオナルト・ネルゾンです。どんな知的権威にも頼らないで考えることが「哲学」の本当の在り方だという信念をもとに、原型となる方法を編み出しました。さらにネルゾンの弟子のグスタフ・ヘックマンという教育学者が現在の形に手順化し、一般市民にも広めました。1990年以降、ドイツ・イギリス・オランダなどで行われるようになり、特にオランダでは経営者やビジネスパーソンを相手に大きな成功を収めたと言われています。
今回のNSDは、以下のようなステップで進んでいきます。
①主催者がテーマ(問い)を事前に決める。
②テーマに関しての例(自分が体験した経験)を参加者が出し合い、1つを選ぶ。
③選ばれた例を詳しく記述する。
④記述した例の中から核になる文(core statement)を見つける。
⑤問いの答えを出し合い、対話によってグループとしてまとめる。
通常の哲学対話と比べると、NSDでは「1つの例に基づいて、問いの答えを探究し、その答えについて合意を目指す」というところに特徴があります。
進行役は内容にはタッチせず、参加者の発言を文章として定式化することを促します。
また議論が紛糾した場合は、参加者同士でどのように対話を進めればよいかを話し合って解消していきます。
今回は進行役に“てつがくやさん”の松川えりさんをお招きし、「自信があるとはどういうことか?」というテーマについて時間をかけて探究していきます。じっくり聴いて考え、お互いの意見を吟味しながら「哲学すること」「対話すること」の両方を深めていくことができます。哲学対話の進行役に必要な「聴く力」「問う力」をトレーニングする機会にもなります。
なお、今回のソクラティク・ダイアローグは、講義を行うものではなく、1)SDのプロセスを体験すること、2)体験からの学びを、各自が今後のよりよい哲学対話の実践につなげることを目的としているため、参加条件を設けております。以下の内容に同意できるかたのみの受付とさせていただきます。
<参加条件>
・遅刻早退なくすべてのセッションにカメラONで参加できる
・積極的によりよい場づくりに協力する
・終了後のアンケートに協力する
・当日の録画録音や写真撮影を了承する
・当日の内容をレポートとして公開することを了承する
・安定した通信環境で、パソコンまたはタブレットで参加できる
(定式化した文章を見ながら対話を行うため、文字が見えにくいスマホでの参加はお断りします)
●進行役プロフィール
松川 えり(まつかわ えり)氏
1979年、大阪府枚方市生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程 単位取得退学。
学生時代より哲学カフェの活動を始め、2005年、大阪大学臨床哲学研究室のメンバーを中心に、哲学対話を実践・サポートする団体カフェフィロを設立。2014年4月より2016年3月まで代表を務める。大阪大学コミュニケーションデザイン・センター特任研究員を経て、フリーランスのてつがくやさん(哲学プラクティショナー)に。岡山を拠点に、カフェ、公民館、福祉施設、病院、学校などで哲学カフェや対話ワークショップの企画・進行を行う。共著として、『哲学カフェのつくりかた』(大阪大学出版会)、『この世界のしくみ 子どもの哲学2』(毎日新聞出版)など。毎日小学生新聞にて、「てつがくカフェ」連載中。
●参考図書
『ソクラティク・ダイアローグ 対話の哲学に向けて』 堀江 剛 (著), 中岡 成文 (監修) 大阪大学出版会
『哲学カフェのつくりかた』 鷲田清一 (監修) カフェフィロ(編)松川 絵里、他12名(著) 大阪大学出版会
開催 日時 | 2023年9月16日(土)10:00~18:00 9月17日(日)10:00~18:00 |
会場 | オンライン会議システム「Zoom」 ※アクセス情報は開催1週間前までにお知らせします。 |
定員 | 7名 |
参加費 | 16,500円(消費税込) ※Peatixよりお申込み・お支払いください。 |
キャンセル規定 | 開催8日前までは全額返金いたします(返金の際の振込手数料はご負担ください)。 開催7日前以降のキャンセルは、返金致しかねます。予めご了承ください。 |
お問い合わせ | こちらのお問い合わせフォームよりお問い合わせください。 |