話しやすさを生み出す

ワールド・カフェではリラックスした場が演出されます。

会場は会議室とは限りません。勿論、仮に会議室であっても主催者の心配りによる"いつもと違う雰囲気"が緊張感を和らげてくれます。

また、多くの人にとって、大勢の前で話すよりも少人数の場の方が話しやすいようです。

相手との距離も近く、耳を傾けてもらいやすく、緊張感も薄いからです。

これらの要素は、参加者が口を開きやすくし、比較的素直な発言を導きます。

発言の機会が増える

ワールド・カフェでは4人1組程度の少人数で1テーブルを構成します。

そのため、一人ひとりが発言の機会を多く得ることができます。

全体の人数が増えてもテーブル数が増えるのみで、この効果が薄まることはありません。

参加者全員の意見が集まる

「4人で話しているにもかかわらず、その場にいる参加者全員で対話をしている気がしてくる!」 そんな感覚を味わえます。

ラウンドごとにテーブルのメンバーをシャッフルすることにより、他のテーブルの意見を持った新たなメンバーを介して、多くの人の意見がテーブルに集まってきます。

シャッフルを繰り返すごとにこの効果は拡大します。

短時間で全員と密度の濃い話し合いをしたかのような感覚を覚えることもあります。テーブルでは少人数で話しているにも関わらず、多くの人との意見交換や知識の共有ができるのです。

参加意識が高まり満足感が得られる

参加者はそれぞれ、知識や経験を持つ人たちです。

聞く一方でなく、自分の経験や意見をその場で共有する機会を得られることで満足感が高まります。

自分の発言の機会が増えることで参加意識も高まり、テーマに対しての興味や関心もより深まります。その結果、ワールド・カフェの参加に対する満足感も高まります。

満足感はその後の行動へのモチベーションアップにも寄与するでしょう。

人がつながる

ワールド・カフェの話し合いでは、参加者の中に同一性を見いだしたり共感を得たりすることができます。また、1テーブルが少人数であるため、お互いがお互いの話をよく聞く姿勢になります。さらに、ワールド・カフェの話し合いの目的には勝ち負けがありません。

こういった状況は参加者同士が親しみを感じたり、お互いに信頼感を感じたりする機会をもたらします。

人が言葉のみならず"心で"つながることのできる要素がワールド・カフェにはあるのです。