【レポート】8/29 共創マーケティングに学ぶ組織開発 〜「未来会議」ワークショップ
【開催概要】
●タイトル: 共創マーケティングに学ぶ組織開発〜「未来会議」ワークショップ
●主催 : ダイナミクス・オブ・ダイアログLLP
●日時 : 2014年8月29日(火)14:00~17:00
●場所 : かながわ女性センター
●参加人数: 10名
●ファシリテーター: 松林 博文氏(グロービス経営大学院主任研究員) 椎谷ハレオ氏(チームラボ)
DODパートナーしげさんの挨拶ではじまりました。
開催場所が、江ノ島のかながわ女性センターということで、普段の会議室、都心から離れて少し緊張している様子も。開始前に、江ノ島でランチを楽しんできた方もいて、普段との違いに全体的に何が起こるのか?とそわそわしているようにも感じられました。
もともとは、松林さんとしげさんのふたりで対話について話をする中で「マーケティングも対話は大事だよね」という話になったことがきっかけで本ワークショップが開催されることになりました。
マーケティングの進化
まず最初に、松林さんから「今日はやることは決めていない」「参加者と相談しながら進めていきたいと思っています」と伝えられて、参加者の方はますます緊張気味。しかしながらその後は自然な流れで講義が始まりました。お客様との対話のプラットフォームについて、スターバックスなど有名企業を例に挙げて説明していきます。松林さんによると、「アメリカに比べて、日本のお客様との対話はまだすごい内向き」であると、それを何とかしたい、変えたいという思いを語っていきます。
未来の組織
さらに、ファミリービジネスの勉強をしていて、日本でも代表的なT社やその他企業についても
「内向きではダメになっていく」「それを開放していく」「外向きの組織にしていこうと企んでいる」
とマーケティングの視点も交えながら、ご自身の思いを参加者に伝えていきます。
参加者は、まっぴーの情報たっぷりの話をノートに書き込んでいくので必死です。
「縦割りの組織は嫌い、これからは融合していく。」
「楽しい未来を創りませんか?」
と松林さんから参加者に語りかけられます。
「面白い未来を創っていくために、みんな(参加者)と相談しながらやっていきたい。」
松林さんのお話は、止まりません。
参加者のみなさんもそれに呼応するように真剣に耳を傾けます。
突如、横道に逸れて・・・
参加者中の知人に語りかけたり、松林さんの関わるカマコンバレーのお話などもします。
言葉
「言葉には、過去形の方と現在形と未来形がある。」
「日本の多くの企業では、過去を語ることが多い。」
年を取ると、過去形の話が多い。
過去とつながりながら、未来の話をしていきたい。
過去形の人は、昔は○○だった。。。と話す。
特に、日本の会議と意思決定がイケてないと思っていて、それらを変えていきたいと思っている。
松林さん曰く
「拡げて、まぜるということがすごい大事。
何をやるかわからないのが好き。
カオスがすごい大事。
何が起きるか分からないのがワクワクする。」
参加者との対話
参加者の発言(一部抜粋)
「なぜこの場に来てしまったのだろうか?」
「江ノ島に来てワクワクしてる。」
「環境が変わるって大事。」
「まだ戸惑っている(笑)。」
「こういうところ(江ノ島)でやると、いつもとやるのは違うことが起きると思う。」
「ワークショップみたいなものがはじめて。シラス丼と水着ギャルに誘われてきた。。。だけど来てよかった。」
「対話が全然ない(組織)。会議では議論。理想と現実の違い。」
松林さん
「今から創り出すのは対話。過去と現在を肯定するために語り出す。それは過去形。
未来に放り投げるように語る。」
マネジメント
クリエイションする場と管理する場を、場合によっては引きずっている。
ひとつの生き物として、素直に共創していく。
バリュークリエイターを増やしたい。
自然に混ぜながら、増やしていく。
※参照「バリュークリエイター」(絶版)
共創タイム、椎谷ハレオさん登壇
◎椎谷ハレオさんの自己紹介ーーーーーーーーーーーーーーーーー
これから人類が消費するのは、欲求を満たすのではなく、体験すること。
そのプロセスを楽しむデザインをみんなで考える。
余計なものを普及している人
余計なものが必要となると信じている人です。
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ハレオさんのチームづくりスタート。
サークルになって、お互いに褒め合うペアワークなど、3チームに分かれる。
目を瞑って深呼吸をするなど、様々なワークで緊張をほぐし、チームをつくっていきます。
チームに分かれて、iPhoneでsocialsession.net を検索。
FBからサイトを利用して、写真を共有します。
みんなiPhoneとにらめっこです。
今日の課題:江ノ島の2020年(東京オリンピック)を創造します。
ワーク
・キーワード検索で、江ノ島 服・お花等で画像検索、決めたらその画像を指定のサイト(socialsession.net)に投稿する
・それらの画像について、みんなで話し合う
・そこから浮かんできたキーワ−ドを書き出す
・各グループで、30秒ずつでそれぞれのキーワードの説明をする
・気になったものにハートマークを2つずつつける、それ以外端に寄せる
・残ったものにハートを1つずつつけて、2個だけ残す
・そのキーワードに合う画像を検索して、投稿する
・各グループで、30秒ずつ画像の説明をする
・気になった画像をみて、キャッチフレーズをつくる
2020年江ノ島にきてみて、思わずびっくりしてTwitterやFBに揚げたくなるようなものを創造します。
・そのタイトルを読み上げます
・タイトルにハートマークつけます
発表
1、昼は裸の祭り、夜はアートの祭り
2、海の神が引き上げたワンダーランド
3、私たちが生まれる前からそこにいる猫
まとめ
- みんなの思いつきをみんなで見せ合う
- みんなの画像を混ぜ合う
- みんなで話し合う
- 近代的システムや思考の限界を感じ出している現状に対して、
- 先住民族が持っていた知恵なども混ぜ合わせないとダメ。
- 大人がニュートラルでいる場所が必要。
- 平らな場所、祭りが起こるような場所を創りたいなぁ〜と。
ハレオさんからは、感性を磨くトレーニングが必要。感じたものを受けとる練習をした方がいい、ということを伝えて終了です。
最後、しげさんの挨拶
「ぐちゃぐちゃ、カオスの状態のワークショップでした。(笑)」
参加者の感想
- 「はじめはどうなるんだろう?(と思った)後半のワークは1人ではいいものがでてこないが、(みんなでやると)どんどん出てくるんだなぁ〜と実感した。」
- 「プロセスを体験したなぁ〜と。今話をきいて100年後にはサラリーマン暗黒時代と呼ばれているという話も新鮮。もっともっと人がつながっていく時代になっていく。」
- 「(もともとプレゼンが)OHPからPPT(パワーポイント)になってきたのに違和感があった。PPTは予定調和で違和感。隔てない時代になるというのを聞いてワクワクしてきました。」
- 「騙されて参加してきてよかったなと。固い会社に勤めていて、普段飲み会さえも仕事だった。皆に何かしら窮屈で、結局のところ誰かが壊してくれるのを待っている。今後、自分がそういうことができそうだなと。」
- 「(発表した)"海の・・・ワンダーランド"を気に入っていて、最初は知らなかった人たちが勝手なことを言ってできあがった。共創の初体験できました。」
- 「ワークショップの共創とはこういうことなんだなと。まとめずに、まぜていく、カオスな状態をつくる。まとめる癖があるので、それを考えずに、できるだけフラットに。不安になって勉強するのはやめようと。」
- 「セクシーになろうと。感じるようになろうと、カッコいい人はセクシーに生きる。」
レポート:坂本(DOD パートナー)