10/8(火)~12/3(火)開催 「問いと答えのアーカイブを知る」~進行役のための哲学史入門~(全5回)

<開催主旨>

哲学対話の進行役として押さえておきたい哲学の問いと、それに対して哲学者たちが出してきた答えを、哲学史に沿って理解していきます。どのような時代の趨勢からそれらの問いが生まれ、どのような知の継承によって答えが磨かれてきたか、共に考えていきます。


【内容】

「哲学対話」と「哲学(史)」の関係って?
哲学対話における「哲学(性)」って何だろう?

広く哲学プラクティスにかかわる方、特にそれを実践する側に立つ人にとって、誰もが一度は考えたことがある問いではないでしょうか。今回は、「哲学対話」の進行役に関わる方を対象に、その実践を考え、深めるために学んでおくとよいと思われる西洋哲学史上の知識について、哲学対話を理論的に研究する立場からお話しさせていただければとおもいます。

とはいえ、5回の講義で西洋の哲学史の全体を講じることはできません。そこで、各回では冒頭に、その時代を象徴するような概念、問題群、そしてそれが前の時代のどのような問題やコンテキストを引き継いでいるのかということ、そしてどんな哲学者がいてその思想が展開されたのかについて、まずはその流れや概要を紹介します。その後、時間の許す限りで、特定の思想や哲学者にフォーカスをあてるという形で、1回の講義を進めていきたいとおもいます。

第一回 古代ギリシア哲学
哲学「史」とは何なのか?それを「学ぶ」とはどういうことか?そして、それが哲学対話の進行役にとってどう役に立つのか?について、冒頭にお話ししたいとおもいます。その後、ソクラテス、プラトン、アリストテレスの、古代ギリシアを代表する哲学者たちの思想について、ポイントをしぼって概観したいとおもいます。

第二回 中世哲学
哲学史の中でも、特に「信仰と知」の問題をめぐって、独特かつ、ハイコンテキストな問題群を扱っているととらえられがちな中世の哲学。ところが実は、哲学対話を考える際に役に立つ思想や概念、論争、思考実験もたくさん散りばめられています。中世哲学の回では、特定の思想家を中心に扱うのではなく、いくつかのテーマに沿ってそのエッセンスをご紹介をしていきたいと思います。

第三回 近世/近代哲学
「哲学」と聞いたときに、名前を知っている哲学者が思い浮かびやすいのが、近世・近代の哲学かもしれません。それは、古代・中世と続いてきた哲学という知の営みが、一つの大きな転換点をむかえたポイントでもあるからです。大きくは、ドイツ観念論、イギリス経験論、大陸合理論という三つの潮流のエッセンスについて考えたいとおもいます。

第四回 現代の哲学
現代の哲学では、さらに様々な方向への哲学の「転回」がみられます。それぞれがどのように展開していったのか、伝統的な哲学(史)の何を批判し反発して、それぞれが固有の思想を展開していったのか。そのことについて、特定の哲学者の思想にとどまることなく、全体的な流れを概観する形で扱っていければとおもいます。

第五回 道徳哲学・政治哲学・教育哲学
哲学には、「実践哲学」と呼ばれる領域があります。非常にざっくりいうと、より現実的な問題や、身近な問題について考える哲学のカテゴリーの一つです。最終回は、必ずしも「哲学史」という切り口では語ることができないかもしれません。しかし、一般的な哲学対話において扱われることの多いテーマや問いを考える上で、実践哲学については1回しっかりと時間を取って扱っておきたいとおもいます。


※それぞれの回の事前あるいは事後に、 その時代の哲学を考える上で役に立つ本をご紹介します。

【講師プロフィール】


堀越 耀介(ほりこし ようすけ)氏

東京大学UTCP上廣共生哲学講座 特任研究員 / 独立行政法人日本学術振興会 特別研究員(PD)。東京大学教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。専門は、教育哲学・哲学プラクティスで、特にジョン・デューイの哲学思想、「子どもとする哲学(P4C)」/ 哲学対話の理論を研究。実践者としては、学校教育の場から、自治体・公共施設、企業・社員研修まで、幅広く哲学対話・哲学コンサルティングを行う。著書に『哲学はこう使う――哲学思考入門』(実業之日本社)、「哲学で開業する:哲学プラクティスが拓く哲学と仕事の閾」(『現代思想』(青土社)2022年8月号)などがある。、自治体で講師の経験がある。特定非営利活動法人 こども哲学・おとな哲学 アーダコーダ代表理事。

開催日時2024年10/8(火)、22(火)、11/5(火)、19(火)、12/3(火)
19:30~21:30 全5回
会場Zoom会議室
定員リアルタイムコース 16名(満席)
アーカイブコース 30名程度
※講座終了後2日以内に、アーカイブのURLを両コースの方にお送りします。
 アーカイブ視聴期限はコース終了後1か月後までとなります。
参加費リアルタイムコース 15,000円(税込)※探究コース受講生 12,500円(税込)
アーカイブコース 12,000円(税込) ※探究コース受講生 10,000円(税込)
※探究コース受講生の方は、チケット購入の際に、事務局の案内に記載の割引コードを入力ください。
 割引コードの入力がない場合、割引は適用されません。
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