6/18(日)開催 現象学の方法による哲学対話「本質観取」をやってみよう

普段哲学対話をしていると、「人それぞれだ」という相対主義的な意見や、それぞれの主張が対立しただけで終わってしまう場合が少なくありません。

たしかに参加者の多くが納得するような「答え」というものはないかもしれません。また、あったとしてもその「答え」に辿り着くには途方もない時間がかかるのかもしれません。

それでも「共通了解を求めて対話を重ねていく」ことによって、「共に探求し、対話的な態度を育んでいく」ことにつながるということは、少なくとも言えるのではないでしょうか。

現在日本で行われている哲学対話は、フランスやドイツ、ハワイからの流れを汲んでいますが、なかでも「現象学」の方法をもとに行われる哲学対話は「本質観取」と呼ばれ、対話により共通了解をつくっていきます。本質観取とは、ものごとの本質を自分たちの経験を通して洞察していくことです。唯一の真理を求めるのではなく、各自の体験を通して、その事柄の本質に迫っていきます。それゆえ辞書で定義されている意味とは異なります。

通常、次のような手順で進んでいきます。

①ある事柄についての問題意識(気になること、考えたいこと)を共有する。
②具体的な体験やその言葉を用いる例を出す。
③出し合ったものをふまえて、その事柄の共通の特徴を引き出す。
④共通の特徴同士の関連を考えたり、それらの根拠となっているものを考えたりする。
⑤その事柄についてのまとめの文章をつくる。
⑥まとめの文章が最初の問題意識に答えているか吟味する。

今回、実験的にこの本質観取の哲学対話を行ってみたいと思います。
当日は、時間の関係で現象学についての詳しい解説等は行いません。基本的な手順で共通了解をつくるということに取り組みます。


参考図書:『哲学は対話する』西研著(筑摩選書)
https://www.amazon.co.jp/dp/4480016899/
※本を読んでいなくても問題ありません。


オンライン会議システム「Zoom」を利用しておこないます。

進行役:ダイナミクス・オブ・ダイアログ大前

開催日時2023年6月18日(日) 13:00~17:00 テーマ「喜び」
会場オンライン会議システム「Zoom」を利用して行います。
アクセス情報はお申込みの方に、開催前日までにお送りします。
定員4名(先着順、定員になり次第締め切り)
参加費2,000円(税込) 
※Peatix経由でお申込み、お支払いください。
キャンセル規定定員が限られているため、参加できなくなった場合はお早目にご連絡いただけると助かります。
お問い合わせダイナミクス・オブ・ダイアログ(DOD)事務局

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