プレイベント第4弾 「ストーリーテリング×ワールド・カフェで対話の価値を実感する!」開催報告
開催概要
●タイトル: ワールド・カフェ・ウィーク2010 プレイベント第4弾
●主催: ワールド・カフェ・ウィーク実行委員会
●日時: 2010年4月21日(水) 19:00~21:30
●場所: 東池袋あうるすぽっと
●会費: 2,000円
●参加人数: 20名 (スタッフ含む)
●テーマ: ストーリーテリング×ワールド・カフェで対話の価値を実感する
●ラウンド数: 体験談の共有+3ラウンド+全体シェア
●問い
・体験談を(話して)聞いてみてどんなことを感じましたか?
・組織やチーム内で体験を語り合い、共有すると、どんな変化や効果があるでしょうか?
●問いの意図
そもそもワールド・カフェの対話の中で、意見の交換に始終してしまうことがあり、その状態をより個人の感じることを話すようにするには?という思いから今回の会を企画しました。そのための問いです。
自分の中にある体験を語り、共有することで、自分の外にあることに気づくのではなく、内側から気づくという機会になればと思いました。また共有することによって、自分とは違う視点の中にも同じものが確かにあるという感覚を、まさに対話によって体験していただければと考えました。
当日の様子
冒頭、遅れてくる方もいらっしゃったので 待ち時間も兼ねて、アイスブレイクとして体操をしました。普段特に力の入りやすい首と肩をほぐし、その後手と頭を使うエクササイズをしました。
体も気持ちもほぐれてきたところで、今日の流れをお伝えし、早速相互ストーリーテリングのセッションへ。
いきなり体験談を話す前に、あるピアノ音楽をかけて、各自目をつぶってご自身の「仕事を通しての感動体験」を振り返っていただきました。
そして感動体験インタビュー。2人一組で12分ずつ、パートナーの感動体験を聴き合います 。コンサルタントやカウンセラーをされている方など、聞き上手な方が多かったからか、みなさんとても気持ちよさそうに話しをしていらっしゃいました。
その後は、4人一組になって、先ほど聞いたパートナーの体験談を発表し共有する「リストーリー」を行いました。
参加者同士 の体験談の共有が終わったあと、感動体験ムービーを 見ていただき、 ワールド・カフェへ。
1ラウンド目では、「共有したストーリー(体験談)を聞いて、何を感じましたか?」について。
様々な体験を聞いたことで自分の中に起こった「感覚」を共有する場になっていたと思います。
2ラウンド目では、「組織やチーム内で体験を語り合い、共有すると、どんな変化や効果があるでしょうか?」について。
ここでは参加者一人ひとりに多くの発見や再確認があったようです。
3ラウンド目はもとの テーブルに戻って、今日の収穫についてのシェア。
最後に今日、自分が一番印象に残ったキーワードや気づきについて付箋に書いてもらい、ホワイトボードにはってみんなで今日の対話による収穫を共有しました。
「体験を語り合い、共有することの価値」について「共振、共鳴、伝える、つながる、視点を変える、感謝、気づく、感じる」というキーワードが抽出できました。キーワードだけを見るとただ単に「それは大切だね」と映る ってしまうかもしれませんが、今回は体験談の共有という質的アプローチによってこれらを抽出できたので、非常によい場になったと思います。
全体を通してやわらかい雰囲気の中、自然な対話ができたのではないでしょうか。
工夫したこと、気をつけたこと
・冒頭に簡単な体操をして頭と体をほぐしました。
・体験談のインタビューの前にBGMを聞きながら個人で思い出す時間をとりました。
・カフェ中は軽快なジャズを話の邪魔にならないようBGMに流し、雰囲気作りをしました。音楽があった方が会場全体の雰囲気が明るくなる気がします。
・全体シェアは、各自が今日一番印象に残ったキーワードや気づきをホワイトボードに提示し、場としての収穫をみんなで眺めながら会を終えました。
・全体を通して、ファシリテーターがあまり説明しすぎないように心がけました。
参加者の声
・体験を共有することは、とても難しいことだと思っていましたが、ワールド・カフェに入る前のセッションで、とても良い共有が図れたのは貴重でした。ストーリーテリングのアプローチはぜひ実践していきたいと思いました。社内の活性化や方向性の確認など、様々な機会に今日のような体験を味わってもらい、共感の輪を広げたいと思います。(岡田昭伸さん)
・今日初めてワールド・カフェを体験しました。伝える、理解する、を繰り返すことで、新たな感覚が得られ、再発見できることにあらためて気づきました。自社内のコミュニケーション深化、相互理解に何かフレームワークを入れたいと考えているので、今日の体験をベースに小さな所から動き出していきたいと思います。(小林重之さん)
・短い時間で全体の流れの組み立てが素晴らしいと思いました。ボード、模造紙、カラーペン、体操、一つひとつがつながって新鮮なひとときでした。(渡邉義一さん)
・各々の感動体験のインタビューの共有と感動ムービーを受けて、ワールド・カフェの1ラウンド目で、まさに自分の中やこのグループの中で何が起きていたか、「今ここで」を語り、共有できたことが印象に残りました。キャリアカウンセラーをやっているので、自分の体験を語る効果は身にしみています。集団で共有する効果に、今日はとても興味を持ちました。小中学校や高校でぜひ取り入れたいです。(鷺島利佳さん)
・同じテーブルのメンバーとの距離が縮まり、体験の共有は大切なことだと思った。このような場が会社でも家庭でも広がったらいいなと感じた。(新井潤さん)
・初めてワールド・カフェを体験しましたが、思っていた以上に全体としての流れがみえました。自分が感じていたことを語っていただけだったので余計に新鮮でした。組織というより社会や街という単位でやってみたいと思いました。(匿名)
・「感じた」ことを共有することの大切さ。体験は事実(起こったこと)だけを共有されても感動しない。その体験を通じて、どう思ったか、感じたかという「その人となり」を感じられるものが共有できてこそ、つながり感に発展すると思う。そうしたつながり感を持てるムービーが、社内理念と自分をつなげてくれるのだと思った。(匿名)
・とてもあたたかい雰囲気の中で自由に話ができました。なかなか初対面の方同士でこんなにオープンに話はできないものだと思います。(匿名)
・体験を語り、共有することが意義深いと感じました。組織、チームの中で行うことはなかなかハードルが高いですが、チャレンジしたいと思います。(匿名)