vol.92「緊張をとる」

昨年の4月のメルマガで、ボーカルレッスンに通い始めたことを書きました。
10ヵ月ほど通ってやめてしまいましたが、自分の身体を意識しながら声を響かせる気持ちよさなど、貴重な体験ができました。

そんな経験を踏まえて、今年は4月から毎週演劇のレッスンに通っています。

ビジネスマン向けのものというよりは、演技をしたい人、している人向けの結構ガチめのものです。

とはいっても、初心者向けの基礎クラスなので、レッスン前半は徹底的に「ゆるむ」ということをやります。

私たちは日常、本当に緊張をして生きています。無意識に身体のあちこちに力が入っているんです。
なので、ストレッチや呼吸などをやりながら、自分ではゆるめているつもりなのにゆるんでいない、ということが多々ありました。
そして、昔から体が硬いと思っていたのは、実は不必要に力が入っていただけだった!ということにも気づきます。
そんな風にして体も気持ちもゆるんだあとは、涙が自然に出てきたり、あくびが止まらなくなります。

身体を自然な状態に整えたあとは発声。

いろいろな声の出し方をしながら、全身に音を響かせながら、「これが自分の本当の声なのだ」という声に出会うと、とても気持ちのいいものです。

さらに大きな気づきだったのは、「観客に自分を開く」ということや「声を届ける」ということ。

これは意識してやるのとやらないのとでは、大きく違うということがだんだんわかるようになってきました。
どういう違いがあるのかというとなかなかうまく説明できないのですが、開いている声と閉じている声、届く声と届かない声というのは、声の大きさや響きの違いではなく、その声にどんな意識が乗っているかによって変わってくるようなのです。

自分が上手くできているか、自分に響いているか、など内向きの意識になっていると、身体は閉じ、声も届かなくなります。

心も体もその場に開いて、届けようという意識を持つことで、身体は開き、初めて届く声が発せられる。

そのために、身体の余計な緊張をとり、心もリラックスさせる。

声が一番ストレスなく、本来の響きが出るように整える。
その声を、開いたあり方と、届けるという意図を持って発する。

これはそのまま、ファシリテーターとしてのあり方に通じるものがあるなあとしみじみと思うのです。

そこで今回のテーマの「緊張をとる」という目的にぴったりな本をご紹介します。

人前で緊張しやすい人、どうしてそうなるのか頭でも理解したい人などにおすすめです。

タイトルはそもののずばり、『緊張をとる』 伊藤丈恭著 (芸術新聞社)

www.amazon.co.jp/dp/4875864477

全編会話のやりとりで、関西弁を文字で読むというのがちょっと読みにくかったりするのですが、なんだかいちいち納得させられますよ。

Twitterで、著書の一部がbotで見れるので、よかったら覗いてみてください。
https://twitter.com/aize_engi

私自身もそうですが、緊張しやすいなあと思う人は、そのメカニズムを知って、緊張を自然にとれるようにし、より自分らしく、生きていけるといいですね!

(DODパートナー:大前みどり)