Vol.77「本当に必要な力は?」

先日、研修やコンサルティングの場でファシリテーションについて話す機会が重ねてありました。

私自身、前職までにファシリテーションの講師として研修も行ってきましたし、複数の外部研修にも参加してきました。そして受講中に毎回浮かんでいた問いは、本当に現場で実践する方がどれだけいるのか?ということです。

私たちDODでも「はじめてのファシリテーション講座」を開催してるように、ちょっと調べれば数多くの研修機会がありますし、専門家、経験者によるファシリテーションのスキルやノウハウは、既出の書籍で十分に語られています。

では、現場で実践するのに本当に足りないことは何なのか?本当の問題、課題は何なのか?、、、

参考までに、私自身のファシリテーションスキルの原点をお伝えすると、おそらく「今のままじゃ、話が進まない!まとまらない!時間がモッタイナイ!、、、せっかくやるなら、もっと良い成果を生み出すプロセスに変えて実践しよう!!」です。特に20代は、それが仕事そのものになっていたくらいです。

会社という組織で仕事をし始めた時に、誰でも必ず「(その仕事の進め方、会議)おかしいんじゃないの?」という疑問を持つことがあるはずです。やっていく中で納得できればもちろんいいのですが、納得せずにそういうものなんだと自分を言い聞かせてしまうかもしれません。いずれにせよ、そのまま何もしないでいると、当たり前が進行し、疑問を失ってしまいます。

良いか悪いかではなく、疑問を持ったら、まず解決しようするかどうか立ち向かう意思力、そして本気で問題解決する、または何らかのカタチで前進するまであきらめずにやり遂げる力、それらが結集し「その目的のために今この瞬間どうしたら良いか?」という問いを実践するのがファシリテーションと言えるかもしれません。

泥臭い表現をしましたが、そのマインドと行動が一致してるかどうかが重要だということです。

だからまず大事にすべきは、現場での会議、プロジェクトのミーティングや仕事の中で、そういったムダのある仕事の進め方そのものに「我慢できない!」と本気で思えるかどうかが一つの鍵かもしれません。

例えば、新入社員や若い社員が経験値が少なく、スキル、フレームワークが使いきれてなくても、それ以上になんとかしよう、したいという思いから動いていれば、周囲に伝わり、巻き込む要因になるはずです。

結局は、「自分が本当に思ってること」を理解し、素直に行動できるかどうか、その力を磨くための場を作り続けることが、本当の意味で人材育成に欠かせないことではないでしょうか。

11月のマインドフルジャーニーも他イベントも、そんな思いから開催してることを私自身も忘れないでいたいと思います。

(DODパートナー:坂本 敬行)