Vol.51 対話が当たり前になるまで

週末はワールドカフェ20周年記念イベント
「ワールド・カフェが拓く 社会・組織・コミュニティの未来」に参加してきました。
全国9会場をつなぎ500人もの人が参加する大々的なイベントでした。
メルマガを読まれている皆さんのなかにも参加された方がいらっしゃるのではないでしょうか。

イベントでは創始者のアニータ・ブラウンさんからのビデオメッセージや、
ワールドカフェ実践者によるストーリー・テリングを受け、対話を重ねていきました。
私自身は久しぶりのカフェへの参加でしたが、参加したことで、
初めて会う人たちの間でも短時間で親密性を生み、
知の共有が自然と起こる手法だと再確認することができました。

イベントのなかで印象に残っていることが2つあります。

そのひとつはワールド・カフェの開発には日本的な考え方が大きく関わっていたということです。
これは創始者のアニータさんが語っていたことですが、
ワールド・カフェの手法は野中郁次郎先生の「場」の理論の学びからヒントを得たそうです。
ワールド・カフェ自体はアメリカで生まれたものですが、
そこには日本企業の研究や考え方が影響を及ぼしていることを知り、とても嬉しくなりました。

もうひとつは、福島・いわきの「未来会議」の取り組みです。
この活動は、復興支援をされている田坂逸朗さんのストーリー・テリングのなかで紹介されました。
とても驚いたことは、この「未来会議」はたまたま同じテーブルにいた4人から生まれた活動だということです。
ワールド・カフェは自発的な行動を促す手法とも言われていますが、
まさにワールド・カフェの会話がキッカケになったと聞き、鳥肌がたちました。
未来会議 http://miraikaigi.org

私たちダイナミクス・オブ・ダイアログが目指していることは、

対話の場が増えること
対話の場をつくる人が増えること
対話の場と場がつながってゆくこと

それによって、人と人とが様々につながり
そのつながりが広く、大きく、広がってゆく
ことです。

今回の20周年のイベントでは、
対話を実践している沢山の仲間とつながることができました。

私たちは、丁寧に対話の場をつくり、創り出したい未来のために、活動を継続していきます。
対話が当たり前の社会になるまで。
そのことを強く心に刻んだ一日でした。

(DODパートナー 折口みゆき)