【レポート】4/28(木)『かかわり方のまなび方』読書会ワールド・カフェ開催レポート

開催概要


●タイトル: 『かかわり方のまなび方』読書会ワールド・カフェ
●主催: ワールド・カフェ・ウィーク実行委員会
●日時: 2011年4月28日(木) 19:00~21:30
●場所: 東池袋あうるすぽっと
●会費: 2,000円
●ファシリテーター: ワールド・カフェ・ウィーク実行委員 大前みどり
●参加人数: 15名
●テーマ: 「ファシリテーターのBeing(あり方)って?」
●ラウンド数: 問いを決めるラウンド+3ラウンド+全体共有


当日の様子

●オープニング
開始前に名刺交換の時間があったためか、自然に自己紹介が始まりました。
5分遅れでスタートし、最初に各テーブルごとで自己紹介。

 ・お名前
 ・何をしている人?(仕事じゃなくても)
 ・最近あった残念なこと
 ・自分の中のささやかな楽しみ(大きな楽しみでもいいです!)

項目の意図は、その人の「人となり」が自然に浮かんでくるようにというものです。今回はなんと、親御さんと一緒に高校生の方が参加してくださいました。社会人を前にしっかり話をされている姿はとても凛としていました。

その後、どうして今回の読書会を開催したか、意図を共有。ワールド・カフェのように、普通の人がどんどん対話の場を主催していけるようになってきている今だからこそ、一番根本にある「ファシリテーターのBeing」というテーマについて、いろいろな人と対話しながら探っていきたいという、私(大前)自身の思いを素直にお話しました。

続いて、著者西村さんからメールでいただいたメッセージを紹介し、ワールド・カフェの説明をしました。さらに、今回はワールド・カフェをアレンジした読書会形式であること、みなさんの持ち寄った意見や考えや体験が今日の全体の成果につながること、今回はファシリテーターも各テーブルの対話に参加させていただくことをお伝えしました。


●問いの決定
今回のワールド・カフェでは、最初に「ファシリテーターのBeing」というテーマに即して、どんな「問い」で話したいかをグループごとに考えていただきました。ワールド・カフェを主催された方はご経験があると思いますが、実は問いを決めるのはとても重要で、かつ難しいものです。各グループごとみなさんそれぞれが本を読んで感じたことや、現状抱えている問題意識などを共有しながら、「うーん、難しいね」という言葉が聞かれました。中々決まらないグループもあったので、ここで休憩をはさみながら、休憩が終わるまでに問いをホワイトボードに書いていただくようお願いしました。

4つのグループから4つの問いがでました。

・参加者に(前向きに)いっぱいしゃべってもらうには?
・「考え方・価値観」と「あり方・存在」の違いとは?
・自由にその人らしさを出すってなんだろう?
・人として大切にしたい「かかわり方」の肝は?

それぞれのテーブルの代表の方に、問いの意図を説明していただきました。

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これまでの読書会では、ここで問いを一つにしぼってから全体でお話していくことが多かったのですが、今回は各テーブルごとに違う問いで話していただくことにしました。ねらいとしては、テーマ自体が非常に大きく抽象的なので、より多様な視点からテーマについて深めていけるようにというものです。


●ワールド・カフェ
1ラウンド目では、そのまま同じテーブルで自分たちで決めた問いについてお話をしていただきました。

そして20分後にシャッフル。テーブルに残るホストは自分たちの問いとそれについて話された内容を説明。他のテーブルに旅に出たメンバーは、最初のテーブルでの話し合いの内容を待ちよりながら、新たなテーブルでそれを共有し、さらに深めていきます。あちらこちらで、「へえ」「なるほど」などと声があがります。これがワールド・カフェの醍醐味の「他花受粉」です。

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一方で、対話を続けていくと、「うーん」と深く考え込む姿が見受けられたり、逆に新たな問いがポコポコと浮かんできているようでした。テーマが大きく抽象的ということで、話の道筋があっちこっち行きすぎてしまう可能性もあるという判断から、西村さんの本に掲載されていた、あり方の図をスクリーンに投影していたので、これが一つの対話の土手の作用をしていたようです。

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今回はいろいろいつもと違うやり方をしていますが、その一つが時間の知らせ方。いつもはファシリテーターが手を挙げてそれにあわせて挙手をしてもらったり、チベタンベルを使ってお知らせするというやり方をしていますが、今回はキッチンタイマーでしっかり時間を区切りました。これもファシリテーターが時間を管理しているのではなく、参加者みんなでこの場を管理していると思ってもらうためです。なので、あえてキッチンタイマーの音で時間が分かるようにし、気づいたグループはそこで話をストップしたりまとめたりするなど、自然に自発的な行動が生まれていました。

3ラウンド目はまた最初のテーブルに戻って、それぞれのテーブルで新たに得た視点やアイデアを持ち寄ります。全体の雰囲気として、非常に深く場に集中している感じでした。

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●全体共有
全体共有では、各グループごとに最初に立てた問いに対してどんな話し合いが行われ、そしてその時点での問いに対する答えのようなものがあったら教えてくださいと発表をしていただきました。

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それぞれ違う問いでお話していたにも関わらず、「自然体、自分らしくあること」というキーワードが各テーブルから出てきていたことが印象的でした。やはり参加者にリラックスしてオープンに話してもらえる場をつくるためには、何よりもまずファシリテーター自身がリラックスして、オープンでいること、ということが大切です。言葉にしてしまうと当たり前のようなことですが、ワールド・カフェのプロセスの中で、みんながそれに納得しながらそこにたどり着いたことは大きな意味があると感じています。

(レポート:大前みどり)

工夫したこと、気をつけたこと


今回に限らず、「参加者が主体的に参加したくなる場づくり」というのが私(大前)のテーマです。今回は物理的なしかけというよりは、全体の構造や手順をそのようにデザインしました。(OSTやフューチャーサーチで言われている自己組織化やファシリテーターの概念を参考に、ワールド・カフェをアレンジしました)

 ・テーマに即した「Being」を感じてもらえるような自己紹介
 ・どんな場になるとみんなで成果を共有できるかを事前に伝える
 ・問いを自分たちで考えてもらう
 ・時間をキッチンタイマーで知らせる
 ・ファシリテーターは「次に何をするか」という「行動」をはっきり伝える
 
あとは、カラーペン(プロッキー)の中に蛍光色があると色が映えてきれいです。


参加者の声


●いろいろな人のその人らしさが場に出てきて、考えはまとまらないけど「その考え、その人らしいね」と思えたことがよかった。いい話し合いを久しぶりにしたっていう感じです。

●自分らしさとは?自分らしくある/いるということを考えるきっかけになった。他のテーブルでもいいものをもらった。

●対話をすればするほど、拡がり深まる、ありそうでない興味深いテーマでおもしろかった。やはり本質的なテーマは対話する価値が高い。

●もとから持っている自分のテーマについてより「わかった」ことが多かった。また考えつづけようと思いました。

●ワールド・カフェを趣旨や企画にあわせアレンジしているスタイルが新鮮かつ魅力的でした。

●結論が出るとは思っていなかったがやはり出なかった。でもたくさんの気づきや疑問が生まれ、多くの収穫がある時間となりました。

●深い話にも関わらず、すぐに深いところにいけて満足。