Vol.81「計画は要らない?!」

困った。

私は研修講師という仕事柄、「目標」を明確にする事の重要性を伝えることがよくある。
そして年頭のこの時期、新年の目標を立てるのはよくあることだ。

「◯◯をしよう!」
「◯◯に行こう!」
「今年こそ◯◯を達成するぞ!」

行き先を明らかにすることで、どの道をどのような手段で進めばいいかが明らかになる。
この1年の生き方、過ごし方が見つかる。
だから「目標」は大事なのだ。

次に考えること。それは、目標を達成するためにどうするか、という計画。

しかし近年、この計画に対する考え方に変化が出てきている気がする。
MITメディアラボ所長の伊藤穰一氏も「計画することをやめたほうがいい」と言っている。
それほどこの時代は変化に富み、精緻に計画したところで、それを実行する世界が変わってしまうので計画がすぐに陳腐化してしまうという。

夏休みや冬休みに入る度に計画を作るのが楽しみだった私にとっては、なんとも困った話なのだ。

目標を見据えながらも、最初に決めた計画に縛られるのではなく、その時の思いつきや気まぐれに対して積極的になり、その場の瞬間的な気付きと洞察や触発、偶然の出会い、発見、発明を柔軟に受け入れる。
いま、世の中に起こっていることを見渡し、いまの自分を受け入れることで、目標への進路を変えていけばいい。

ということなのだろうか。

そんな新しい考え方を受け入れることを、新年の目標にしてみようと思う。

(DODパートナー:中川繁勝)